新年度がスタートして、生活の変化をともなう様々な転機を迎えた方も多いのではないでしょうか。
巡ってきた転機を乗り越えるためのヒントは、ナンシー・K・シュロスバーグ先生の理論にあります。
シュロスバーグ先生の転機の定義には、①イベント(ある出来事が起こること)とノンイベント(予期したことが起こらないこと)②その結果としての生活や人生の変化――の2つがあります。
【イベント】(出来事が起こる)
●学校を卒業する
●新しい仕事を始める
●結婚する
●子どもが生まれる
●失業する
●離婚する
●家族を亡くす
●事故にあう
※良い出来事も、そうでない出来事も人生におけるイベントに含まれます。
【ノンイベント】(起こると思っていたことが起こらない)
●志望した学校に入れない
●満足できる就職先が見つからない
●結婚したいけど相手がいない
●期待通りに昇進できない
●理想のライフスタイルが実現できない
※期待していたことが思い通りにならないことも転機につながります。
また、出来事が起こっても、起こらなくても、それが結果的に変化があった場合、その人に転機が起きたことになります。
そして、転機は通常、次の4つのうち、1つまたは2つ以上の変化をともなうことになります。
①役割 ⇒ 人生の役割のうちの、どれかがなくなるか、または大きく変化する
②関係 ⇒ 大切な人との関係が、強まったり、薄れたりする
③日常生活 ⇒ 物事をいつ、どのように行うかが変化する
④自分自身に対する見方 ⇒ 自己イメージが影響を受ける
巡ってきた人生の転機に対応するために、段階を踏んでいくことがポイントです。
第1段階:リソース(資源)を点検する
【4つのS】
①状況(Situation)
②自己(Self)
③支援(Supports)
④戦略(Strategies)
※リソース(資源)には、これまでの経験や培ってきたことなど自分の内側にあるもののほか、自分が得ることができる周囲のサポートも含みます。
第2段階:変化を受け止める
※戦略を選び取り、行動計画を立てます。
転機は、自分と向き合い、これまでのキャリアを棚卸して、自分の成長を確認できる機会でもあります。
転機を乗り越えるためのリソースを点検して、前向きに変化を受け止めることができたとき、転機をチャンスに変えることができます。
「リソースをどのように活かしますか?」
ライフキャリアカウンセラー
折山 旭