自分のことは、自分が一番に良く知っているような気もします。
ところが、良くわからなくなるのも自分です。
答えは確かに自分の内側にありますが、腕組みをして考えていても良くわかりません。
ジョハリの窓をご存知でしょうか。
自分が知っている自分、他人が知っている自分を、4パターンに分類することで窓枠のように見えるため、提唱された先生の名前からジョハリの窓といいます。
ちなみに、ジョハリはジョセフ先生とハリー先生のお名前を組み合わせたもので、ジョハリ先生がいらっしゃるわけではありません。
ジョハリの窓は、心理学で使われるフレームワーク手法の一つです。
自己理解のズレに気づき、それを受け入れることができると、他人とのコミュニケーションを円滑にすることができます。
開放の窓:自分も知っていて、他人も知っている自分
盲点の窓:自分は気が付いていないけれど、他人は知っている自分
秘密の窓:自分は知っているけれど、他人は知らない自分
未知の窓:自分も、他人も、まだ誰からも知られていない自分
ジョハリの窓を活用することで、自分の理解を深めることができるポイントは2つあります。
一つは、「盲目の窓」です。
自分は気が付いていない、他人が知っている自分を、「他人から見るとこんなふうに見えるんだ」と受け止めてみましょう。
他者は自分の鏡と例えることがありますが、ときに言いにくいこともフィードバックしてくれる人の存在は有り難いものです。
また、褒められたときも謙遜しがちですが、「ありがとう」と素直に受け止めてみましょう。
そうすることで、自分も他人も知っている、開放された自分の領域を広げることができます。
もう一つは、「秘密の窓」です。
自分だけが知っている自分を、他人にも知ってもらうことができると、自分と他人との認識のズレが少なくなり、コミュニケーションも円滑になります。
そのためには、自分のことも「いいね」とOKを出して、ありのままの自分を受け止めましょう。
今までは話せなかったことも、今なら話してもいいと思えるなら、自己開示することで開放された自分の領域を広げることができます。
秘密は少ない方が、心は自由になれます。
自分のことを相手に知ってもらうことは、安心感や信頼につながります。
自分を知ることでコミュニケーションが円滑にして、人間関係におけるストレスの軽減に役立てましょう。
「今なら話してもいいと思えることには、何がありますか?」
ライフキャリアカウンセラー
折山 旭